本文へスキップ
開発日記読了 約4

無料枠だけで4プロダクトを本番運用する構成と、その限界

無料枠だけで4プロダクトを本番運用する構成と、その限界

個人開発なら、Vercel と Supabase の無料枠だけで、プロダクトを本番運用することは十分に可能です。 実際に私たちは、4つのプロダクトと公式サイトを、ホスティングの月額固定費ほぼ0円で動かしています。ただし「永久に0円」ではありません。Vercel の無料プラン(Hobby)は帯域が月100GBまでで非商用が条件、Supabase の無料プランはデータベース500MB・プロジェクト2つまで・1週間の無操作で自動停止、といった明確な上限があります。この記事では、その構成と「無料が正当に終わる境界」を実際の数字で公開します。

実際の構成:0円で動く土台

私たちのプロダクト群(先勝・Lifefolio・worth・Tsumu)と公式サイトを支える土台は、次のように無料枠で組んでいます。

  • ホスティング/フロント: Vercel(Next.js をそのままデプロイ。git push で自動公開)
  • DB・認証・ストレージ: Supabase(PostgreSQL + 認証 + ファイルストレージを1つで)
  • メディア生成: VOICEVOX(無料・商用可のナレーション)など、ローカルで動かせる無料ツール
  • 唯一の実費: 独自ドメイン代くらいで、月額の固定費はほぼ発生していません

「無料スタックでどこまでいけるか」は、個人開発における最も再現性の高い問いの1つです。結論から言えば、収益化前の検証段階なら、これで本番まで到達できます。

無料枠の「本当の限界」を数字で

楽観だけ書くのは不誠実なので、上限を明示します。いずれも公式の公開情報です。

  • Vercel Hobby: 帯域 月100GB。関数の呼び出し回数や実行時間にも月次の上限があり、超過すると機能が一定期間ロックされます。そして非商用が条件です(Vercel Pricing
  • Supabase Free: データベース500MB・ストレージ1GB・アクティブプロジェクト2つ・1週間アクセスが無いとプロジェクトが自動停止します(Supabase Pricing

小さく作って検証する段階では、これらの上限に当たることはまずありません。逆に、ユーザーが増えデータが積み上がってきたら、その時が有料化を検討する健全なタイミングです。

私たちが踏んだ穴:Supabase の自動停止

無料枠には固有の落とし穴があります。私たちが実際に踏んだのは、Supabase の「1週間無操作で自動停止」でした。アクセスの少ない開発中プロジェクトが週末を挟んで停止し、月曜に触ろうとしたら止まっていた、という事象です。

対処として、定期的に軽いクエリを投げてプロジェクトを起こし続ける仕組み(キープアライブ)を用意しました。詳細と実装は「Supabase 無料枠の自動停止を回避する」にまとめています。無料枠は「タダで動く」ではなく「制約を理解して付き合う」ものだ、というのが実感です。

誠実な結論:どこまでが無料で、どこからPro課金か

無料枠は「収益化までの検証を0円で回す」ためのもの、と捉えるのが正確です。とくに Vercel Hobby は非商用が条件なので、プロダクトが収益を生み始めた段階では、規約上 Pro(有料)への移行が必要になります。これは制約ではなく、事業が立ち上がった証でもあります。

私たちの立場は「無料で永久に粘る」ではなく、「無料枠で正しく検証し、稼げるようになったら正当に払う」です。土台を無料で組めることの本当の価値は、金銭よりアイデアを試すまでの摩擦がほぼ0になることにあります。関連して、開発全体を自動化する構成は「Claude Codeで個人開発を完全自動化する構成」に書いています。

よくある質問

Q. 無料枠だけで本当に本番公開できますか?

できます。私たちは複数のプロダクトと公式サイトを、ホスティングの固定費ほぼ0円で本番運用しています。ただし帯域・容量・非商用条件などの上限があり、規模が大きくなれば有料化が前提になります。

Q. 一番最初に当たる上限はどれですか?

アクセスが少ない開発初期にまず直面しやすいのは、Supabase 無料枠の「1週間無操作で自動停止」です。帯域や容量の上限より先に、この停止に気づくケースが多いです。

Q. 収益が出たら何を有料化すべきですか?

まず Vercel を Pro にする必要があります(Hobby は非商用が条件のため)。次いで、データ量やアクセスの増加に応じて Supabase の有料プランを検討する、という順序が現実的です。

Q. 完全に0円ですか?

ホスティングの月額固定費はほぼ0円ですが、独自ドメイン代などの実費はかかります。「固定費をほぼ0にできる」であって「1円もかからない」ではない点は、正直にお伝えします。

#開発の裏側#個人開発#無料 本番運用#Supabase