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税務の判例

レイの法廷【アニメで判例解説】

法人税法132条による否認・グループ内の取引と利息など、会社の税をめぐって国と争われた裁判を扱います。

公開中 3話(新しい順)

税務の各話(3話)

  • 第43話「ヤフー事件(赤字会社の合併と欠損金の引継ぎ)」のサムネイル
    EP.432026年10月9日 公開

    第43話 ヤフー事件(赤字会社の合併と欠損金の引継ぎ)

    論点: 条文の要件を形のうえで満たした行為も否認できるか ― 組織再編税制の「濫用」(法人税法132条の2)

    最高裁 平成28年2月29日判決(平成27年(行ヒ)第75号・民集70巻2号242頁)

    平成20年、インターネット大手は、543億円の欠損金(過去の赤字)を抱える完全子会社のデータセンター会社を買って合併し、その欠損金を自分の赤字として申告しました。買収の前に自社の社長を相手会社の取締役副社長に就け、期間はおよそ3か月・非常勤・報酬なしで、特定役員引継要件を形のうえでは満たしていました。税務署長は欠損金の引継ぎを否認し、追徴は本税と加算税で約179億円。最高裁は、法人税法132条の2の「不当に減少させる」とは組織再編税制の規定を「租税回避の手段として濫用する」ことをいうとし、手順や形式が不自然か、税負担の減少以外に合理的な事業目的があるかで判断するとして、副社長就任を「明らかに不自然なもの」と結論しました。就任そのものが違法なのではなく、否認されたのは税務上の計算だけです。

    • ヤフー事件
    • 法人税法132条の2
    • 組織再編税制
    • 欠損金の引継ぎ
    • 特定役員引継要件
    • 租税回避
    • 法人税法57条
  • 第38話「ユニバーサルミュージック事件(グループ内の借金と支払利息)」のサムネイル
    EP.382026年10月2日 公開

    第38話 ユニバーサルミュージック事件(グループ内の借金と支払利息)

    論点: グループ会社から借りた866億円の利息を経費にできるか ― 法人税法132条1項の「不当」とは何か

    最高裁 令和4年4月21日判決(令和2年(行ヒ)第303号 法人税更正処分等取消請求事件)

    2008年10月29日の一日で、東京に設立された合同会社が、同じグループの金融会社から無担保で866億6,132万円を借り、1,144億1,800万円でレコード会社の株式を買いました。資金は送金と両替を重ねてフランスの本社へ戻り、判決の認定で実際に動いた資金は2億7,000万円余。残ったのは日本の会社の借金と、5年で約170億円の支払利息(税の計算で引ける費用=損金)です。税務署長は法人税法132条1項(同族会社等の行為又は計算の否認)で借入れを否認しましたが、最高裁は「不当に減少させる」とは「経済的合理性を欠くもの」をいうと初めて示し、形が不自然かどうかと、税負担の減少以外に合理的な事業目的があるかどうかで判断するとして、国の上告を棄却しました。

    • ユニバーサルミュージック事件
    • 法人税法132条
    • 行為計算の否認
    • 経済的合理性
    • 支払利息
    • 租税回避
    • 日本IBM事件
  • 第36話「日本IBM事件(会社の節税はどこまで許されるか)」のサムネイル
    EP.362026年9月28日 公開

    第36話 日本IBM事件(会社の節税はどこまで許されるか)

    論点: 条文どおりに計算して出た損を「不当」として否認できるか ― 同族会社の行為計算の否認(法人税法132条1項)

    東京高裁 平成27年3月25日判決(税務訴訟資料265号順号12639)― 最高裁 平成28年2月18日 上告不受理で確定

    資本金300万円の休眠会社が、日本法人の株式を1兆9,500億円で買い、代金の大部分を米国の統括会社から無担保で借り入れました。3回の自己株式の買い戻しで、買値と同じ値段で売っても計算上は約3,995億円の譲渡損が生じます。買い戻しの対価の大部分は配当と同じ扱いで課税されず(みなし配当・益金不算入)、株の譲渡損は税の計算で引ける(損金)― どちらも条文どおりの計算です。国税は法人税法132条1項(同族会社の行為計算の否認)で否認しましたが、東京高裁は「法人税法の規定を適用した結果」であって見せかけの損失とはいえないとし、国が独立当事者間の通常の取引ならどのような譲渡価額になったはずかを示していないとして控訴を退けました。最高裁は上告を受理せず確定しています。

    • 日本IBM事件
    • 法人税法132条
    • 同族会社の行為計算の否認
    • みなし配当
    • 法人税法61条の2
    • 租税回避
    • 経済的合理性

当事者は仮名とし、公開されている判決文の事実を基に再構成しています。

各動画の概要欄に、判決全文などの出典を載せています。解説は学習の参考としてご覧ください(法的助言ではありません)。

税務の判例についてよくある質問

税務の判例は、どこから見るとよいですか

よく見られているのは「ヤフー事件(赤字会社の合併と欠損金の引継ぎ)」の回です。まず3分以内のショート版で事件と結論をつかみ、気になったら20分以内の講義版で条文と理由づけまで見る流れが分かりやすいです。

税務では、どんな判例を扱っていますか

法人税法132条による否認・グループ内の取引と利息など、会社の税をめぐって国と争われた裁判を扱います。現在は3話を公開しており、1つの判例につきショート版と講義版の2本があります。

解説の内容は、法律相談として使えますか

使えません。公開されている判決文などを基にした一般的な解説であり、個別の事案についての法的助言ではありません。出典は各動画の概要欄に記載しています。