
第49話 永山事件(裁判所が死刑を選ぶときの九つの物差し)
論点: 犯行時19歳の少年に死刑を選んでよいか ― 死刑の選択が許される場合の基準
最高裁 第二小法廷 昭和58年7月8日判決(昭和56年(あ)第1505号・刑集37巻6号609頁)
昭和43年10月、東京と京都で警備員が、函館と名古屋でタクシーの運転手が、けん銃で撃たれて亡くなりました。撃ったのは19歳の少年、一か月足らずで4人でした。一審は死刑、二審の東京高裁は育った環境から精神的な成熟度は18歳未満と同視できるなどとして無期懲役に変えました。最高裁第二小法廷は、犯行の罪質・動機・態様、結果の重大性ことに殺害された被害者の数、遺族の被害感情、社会的影響、犯人の年齢、前科、犯行後の情状の九つを併せ考え、「罪刑の均衡の見地からも一般予防の見地からも極刑がやむをえないと認められる場合には、死刑の選択も許される」と示して、全員一致で高裁判決を破棄し差し戻しました。この回は、条文が定めるのは刑の幅だけであること、少年法51条までを順に整理します。死刑制度の是非は扱いません。
- 永山事件
- 死刑の選択基準
- 刑法199条
- 少年法51条
- 罪刑の均衡
- 一般予防
- 量刑
- 裁判員裁判
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