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商材/事例読了 約12分

社労士事務所のDX。手続きの前と後を仕組みにする(費用と期間の目安)

<!-- intent: 1人〜数人の社労士事務所が「社労士事務所のDXをどこから始め、いくら・何週間かかるのか」を決めたい | satisfied: 手続きの前と後のどの業務を仕組みにできるか(業務名)・重さ別の費用と期間・確定と送信は誰が行うか・他社相場との位置が1ページで分かり、次に相談する1業務を名前で言える | excluded: 社労士の仕事がAIに取って代わられるかという将来論・キャリア論/クラウドソフトとAIツールの製品比較とプロンプト集 -->

手続きの前と後仕組みにする — 社労士事務所のDX — 費用と期間の目安

社労士事務所のDXで先に効くのは、社会保険の手続きそのものではなく、手続きの「前」と「後」です。前は顧問先から連絡と必要書類を集めるところ、後は進捗・期日の台帳と記録をつくるところで、どちらも資格者の独占業務(社労士だけが報酬を得て行える業務)の外にあります。

費用は1業務 ¥200,000〜(税込)で、期間は軽い業務で2〜3週、標準の業務で4〜6週が目安です。金額は、無料の簡易ヒアリング(30分)と業務診断(¥20,000・120分+設計書)で確かめてから決められます。

申請書等の作成、提出代行、労務相談への回答には触れません。仕組みが出すのは下書き・候補・通知・一覧までで、確定と送信は資格者と所員の方が行います。

社労士事務所のDXは、どこから始めるのが早いですか

手続きの「前」と「後」からです。手続きそのものは資格者の業務で動かせませんが、その両側にある事務は、ほぼそのまま仕組みに移せます。

下の図は、前・手続きそのもの・後の3つに分け、どこを仕組みが担い、どこを資格者が持ち続けるかを並べたものです。

手続きの前・手続きそのもの・手続きの後に分け、仕組みが担う範囲と資格者が持つ線を示した図
社労士事務所のDX — 手続きの前と後を仕組みにする

DXと言われると、ソフトの入れ替えや電子申請への移行が主題になりがちです。ただ、小さな事務所で実際に時間が溶けているのは、手続きに入る前の連絡・回収と、終わったあとの記録・期日の管理です。

なぜ手続きそのものではなく、前と後からなのですか

前と後に、事務所の時間がいちばん多く残っているからです。そして、そこは人を増やさずに減らせる場所です。

全国社会保険労務士会連合会の2024年度社労士実態調査(概要)(新しいタブで開く)(n=14,469)によると、事務所の体制は「1人」が56.4%、「2人」が11.1%です。手続業務を受託している割合は41.5%、顧問先の63.9%は従業員29人以下で、売上の71.9%は顧問契約が占めています。

つまり、多くの事務所は「小さな顧問先を数多く抱える1人体制」です。この形では、手続きの速さより顧問先1件あたりの往復の回数が限界を決めます。資料が来ない、聞き直す、また待つ——この往復が、顧問先を増やせない理由になります。

顧問先の側にも事情があります。弥生の労務管理に関する調査(2025年3月・n=1,000)(新しいタブで開く)では、労務の担当者は兼任が65.2%、給与計算は Excel が74.1%、手書きが19.0%でした。担当者が兼任で、手元の管理が表計算と紙なら、資料が整った形で返ってこないのは自然です。

「前」を仕組みにする — 資料と情報の回収

必要な資料の一覧と期限を台帳で持ち、未着の分だけ催促の下書きを作る形にします。重さは「軽い業務」で、費用は¥200,000〜、期間は2〜3週が目安です。

入退社の連絡は、メール・フォーム・電話メモ・写真とばらばらに届きます。これを1か所に集め、手続きの種類ごとに必要書類のチェックリストを当て、足りないものだけを抜き出します。文面は仕組みが下書きし、所員の方が確認して送ります。

資料の回収を仕組みに移す順番
  1. 顧問先からの連絡の入口を1か所に決める(メール・フォームのどちらでも、届いたものが同じ場所に入る形にします)
  2. 手続きの種類ごとに、必要書類の一覧と期限を台帳に持たせる
  3. 届いたものを台帳に記録し、未着の分だけを毎日抜き出す
  4. 未着の顧問先ごとに、催促の文面を下書きする(件名・本文・不足している書類名まで)
  5. 所員の方が内容を確認し、送信する

この型は、士業事務所の最小構成として設計したものです。前職(AI導入支援のスタートアップ)では見積書・請求書の自動作成を組み、作業時間80%減まで持っていきました。文面づくりと転記が中心の作業は、仕組みに移すと大きく減ります(当方実績の例です。効果は業務と体制により異なります)。

「後」を仕組みにする — 台帳と、毎朝の一覧

案件・期日・担当を1つの台帳にまとめ、期日が近い案件と未回収の書類を毎朝更新する形にします。重さは「標準の業務」で、費用は¥350,000〜、期間は4〜6週が目安です。

1人事務所でいちばん危ないのは、進捗が頭の中にしかない状態です。漏れるだけでなく、体調を崩した日に事務所が止まります。台帳を正本(情報の置き場を1つに決めたもの)にすると、進み具合が探さずに分かります。

いまの進捗管理

  • 進捗は先生の頭の中にある
  • 期日が近い案件は、思い出して確認する
  • 未回収の書類は、顧問先ごとに探す
  • 休むと、その日の事務所が止まる

台帳と毎朝の一覧を置いたあと

  • 案件・期日・担当が1つの台帳にある
  • 期日が近い案件が毎朝の一覧に出る
  • 未回収の書類が顧問先別に一覧で出る
  • 一覧は人がいなくても更新される

面談や就業規則の改定会議の記録も、後ろ側の作業です。録音から記録・決まったこと・宿題・顧問先向けの案内文までを下書きする型は「軽い業務」で、¥200,000〜・2〜3週が目安です。型の一覧はサービスのご案内に9つ並べています。

現職(事業会社)の実務では、この考え方で業務手順138本と長期記憶335件をAIに持たせ、毎日運用しています。作った仕組みを自分専用で終わらせないよう、手順書・設定手順・設定ファイルの3点セットを20セット超配って担当交代を通しました。事務所でも同じで、納品するのは動く仕組みと運用手順書と解説動画です。

クラウドソフトを入れているのに、DXが進んだ感じがしないのはなぜですか

ソフトの外側に残った作業が、減っていないからです。給与計算や電子申請のソフトは土台としてそのまま使い、対象にするのはその外側です。

中小企業庁の中小企業白書2026(概要)(新しいタブで開く)(n=3,888)では、AIを使わない理由の1位が「活用する業務がイメージできない」63.4%でした。推進する人材がいないが40.0%、ルールが未整備が26.2%と続きます。実際に活用されている領域はバックオフィスが73.4%で、事務こそが対象です。

同じことは事例の不足としても出ています。中小機構のAI等の利活用に関する実態調査(2026年3月)(新しいタブで開く)(n=1,647)では、導入済みは20.4%で、目的は「業務効率化・時間短縮」が87.0%。足りない情報として「成功事例」が83.3%、「ベンダー選定の情報」が79.8%と挙がっています。

もうひとつの落とし穴が、個人任せです。商工中金の中小企業の生成AI利用調査(2026年1月)(新しいタブで開く)では、会社として導入せず個人の判断で使っているが64.9%でした。所員それぞれが自分のやり方でAIを使う状態は、属人化を増やすだけです。

だから順番が要ります。情報の置き場(正本)を1つに決める、手順を言語化する、初稿まで仕組みが作る、確定と送信は人——この順です。置き場が割れたまま自動化すると、食い違いが増えます。

社労士事務所のDXで、仕組みに任せない線はどこですか

申請書等の作成、提出代行、労務相談への回答は、社労士の業務です。仕組みが出すのは下書き・候補・通知・一覧までで、確定と送信は資格者と所員の方が行います。

区分内容
仕組みが行うこと連絡の集約、必要書類の一覧づくり、未着の抽出、催促文の下書き、台帳の更新、期日の通知、面談記録の下書き
資格者・所員が行うこと内容の確定、顧問先への助言、申請書等の作成、提出・申請・送信、契約や日程の判断
当スタジオが行わないこと労務・社会保険の判断、官公署に出す書類の作成、提出や送信の代行、顧問先へ直接判断を返すこと

期限の計算や一覧づくりは、AIに任せません。間違えてはいけない部分はAIを使わない決まった処理で作り、AIに任せるのは文面の下書きと整理までにします。決めるのはプログラム、AIは中身だけ、送るのは人という線です。

顧問先の情報の扱いも、着手の前に決めます。仕組みとデータは貴事務所名義のアカウントの中に置き、入力した内容がAIの学習に使われない設定・契約の範囲で使います。IPAのAI利用時のセキュリティ脅威・リスク調査(2024年7月)(新しいタブで開く)(n=1,000)では、脅威を感じている割合が60.4%に対し、ルールを策定済みの組織は20%未満でした。入れてよい情報・だめな情報を1枚にまとめ、顧問先名を入れなくても回る作業から始めます。

社労士の独占業務との線引きは、社労士事務所が生成AIを実務に入れる順番でより詳しく整理しています。

費用と期間の目安。他社の相場とどう違いますか

無料の簡易ヒアリング(30分)から始め、業務診断(¥20,000)で金額を確かめてから実装に進みます。実装は1業務 ¥200,000〜で、金額は業務の重さで変わります。

段内容料金(税込)期間の目安
0 簡易ヒアリング現状を伺い、仕組みにする業務を1つ決めます無料30分・オンライン
1 業務診断実際の画面で作業を見せていただき、設計書(流れ図・作業量の試算・重さの判定・範囲・お見積り)をお渡しします¥20,000(実装に進む場合は全額充当)120分+設計書は3営業日が目安
2 実装:軽い業務入口1つ→出力1つ。例: 資料の回収と催促、面談記録の下書き¥200,000〜2〜3週
2 実装:標準の業務入口が複数。台帳(正本)を持つ。例: 案件・期日の台帳と毎朝の一覧、相談メールの回答下書き¥350,000〜4〜6週
2 実装:重い業務毎朝の無人運用。社内資料を読んで答える¥600,000〜6〜10週
3 運用・改善(任意)稼働の確認、月1回の改善、作業の追加月¥33,000〜月単位で停止できます

¥200,000未満の実装はお引き受けしていません。小さく確かめたい場合は、業務診断(¥20,000)が設計書つきでその役を担います。設計書は貴事務所のものなので、実装を社内や他社で進めていただいても構いません。効果の保証はしませんが、設計書で「置き換わる作業量の試算」を先にお見せし、減った時間は実装後に一緒に測ります。

事務所の発信(ブログ・SNS)を別に組む場合は、構築が Lite ¥200,000 / Standard ¥350,000、運用・改善が月¥30,000です。月次AI顧問は月¥30,000、AI導入ミニ研修は¥70,000(半日3時間・5〜20名)です。

他社の公開価格と相場のまとめを並べると、位置はこうなります。

提供者・相場のまとめ診断・初期1業務の構築月額
士業向けAI導入支援の1社(1〜5名の事務所向け・出典(新しいタブで開く))無料30分¥150,000(税込)・1業務10営業日¥30,000 / ¥50,000 / ¥80,000
業務自動化の費用まとめ(campnet(新しいタブで開く))研修5〜30万円20〜100万円月1〜10万円(AI顧問は¥30,000〜)
外注費用の相場まとめ(itdoor(新しいタブで開く))お試し¥5,000〜単一¥30,000〜 / 複数連携¥150,000〜¥16,500〜
AI導入費用の相場まとめ(ai株式会社(新しいタブで開く))スポット1〜5万円/回プロジェクト30〜150万円5〜30万円
当スタジオ無料30分 → 業務診断 ¥20,000(実装に進めば全額充当)¥200,000〜(重さ3段)運用・改善 月¥33,000〜(任意)

相場の中では下寄りから中ほどです。違いは金額そのものより、入口の設計にあります。多くの提供者は無料相談のまま構築の見積りに進みますが、当スタジオは有料の業務診断を挟み、金額と範囲が書かれた設計書を先に残します。診断だけで終えられるのは、そこで「必要ありません」と言える余地を残すためです。

費用の考え方をもう少し広く見たい場合はAI業務自動化の費用はいくらかも参考になります。士業事務所向けの入口は士業AI導入支援にまとめました。

よくある質問

Q. クラウドの給与計算・電子申請のソフトを入れています。それでも必要ですか?

いまお使いのソフトは土台としてそのまま使います。対象にするのは、ソフトの外側に残っている作業です。たとえば資料の催促、顧問先とのやり取り、期限の通知、面談の記録などです。月に何時間をその作業に使っているかを一緒に数え、少なければ「必要ありません」とお伝えします。

Q. 顧問先の個人情報をAIに入れても大丈夫ですか?

貴事務所名義のアカウントの中だけで扱い、入力した内容がAIの学習に使われない設定・契約の範囲で使います。入れてよい情報・だめな情報を先に1枚にまとめ、顧問先名を入れなくても回る作業から始めます。データの取り扱い方針と秘密保持契約(NDA)は、着手の前にお渡しします。事務所ごとに環境を分け、他のお客様の情報が混ざる作りにはしません。

Q. 1人事務所でも頼めますか。途中でやめられますか?

はい。まず無料の簡易ヒアリング(30分)で、仕組みにする業務を1つ決めます。業務診断の設計書をご覧いただいた時点でご納得いただけない場合は、実装に進まず終了できます(設計書は貴事務所のものです)。1業務を作ったあと、先に進まずに終えることもできます。運用・改善は任意で、月単位で停止できます。

Q. どのくらいの期間がかかりますか?

業務診断は1週間(120分の診断+3営業日を目安に設計書)です。実装は1業務あたり、軽い業務で2〜3週、標準の業務で4〜6週、重い業務で6〜10週が目安です。年度更新や算定基礎届の時期は避けて進めます。貴事務所のお時間は、週に15〜30分が目安です。

Q. 社労士事務所のDXに補助金は使えますか?

個別に設計する仕組みづくりは、「デジタル化・AI導入補助金」(旧 IT導入補助金)の登録ツールに当たらないため、原則として対象になりません。補助金を前提としたご提案はしていません。

まず、仕組みにする業務を1つ決めます

まず無料の簡易ヒアリング(30分)で、自動化する業務を1つ決めます。次の業務診断(¥20,000・120分+設計書)で金額を確かめてから、実装(1業務 ¥200,000〜)に進めます。実装に進む場合、診断の費用は全額充当します。

これまでに20件超の業務改善に入り、見積・請求で80%、企画提案で70%の作業時間の削減に関わってきました(当方実績の例です。効果は業務と体制により異なります)。社労士事務所では、手続きの前と後の1業務から始めるのがいちばん静かな入り方です。

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#士業#社労士#AI自動化

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